
2023年10月11日
【官民共創のプロセス】生駒市×ワイヤレスゲート 『子育て支援施設のDXプロジェクト』
この記事では、2021年7月〜2022年1月に奈良県生駒市で行われた、官民共創プロジェクトについて取り上げます。通信を活用した社会課題解決と創造性あふれる社会の実現に関心があるワイヤレスゲート社と、アナログ業務の改善を行いたい生駒市子育て支援総合センター「みっきランド」。この両者がマッチングし、本プロジェクトの始動へと至りました。
CONTENT目次
OBJECTIVEプロジェクトの目的
本プロジェクトの目的は、生駒市の子育て支援総合センター「みっきランド」内の各種アナログ業務を改善することです。
みっきランドは、事務業務に関する課題(①申込用紙に都度必要事項を手書きする入退室受付が利用者の負担になっている ②紙台帳による日誌記録業務で、保管場所の確保と情報の検索性における課題)を抱えていました。
これらの改善に向け、ワイヤレスゲート社は生駒市の求めるセキュリティ要件を満たしつつ、二次元バーコード機能を活用した入退室管理業務や、これまで紙台帳で管理されていた業務日誌のDXを行い、官民で実証実験に臨みました。
CO-CREATION本来あるべき理想の姿と現状のギャップ」をテーマに共創
本プロジェクトを一気通貫するテーマは、「本来あるべき理想の姿」と「現状」のギャップ(課題)」です。これが「みっきランド」の入退室受付や記録業務のDXという形に具体化しました。
共創するにあたり、ワイヤレスゲート社と生駒市は以下のことを持ち寄りました。
【ワイヤレスゲート社】
- 通信企業の強みを活かした技術力やシステム開発力で、自治体の求めるセキュリティ要件を満たしたWebシステムを開発
- 生駒市の子育て支援施策に向けた寄附金
【生駒市】
- 子育て支援総合センター「みっきランド」内の各種アナログ業務を『改善の余地がある』と旗を立てワイヤレスゲート社に提案
- みっきランドの利用者に向けて、実証実験の周知活動と協力要請
- 事後アンケートによる真の住民ニーズの把握
PROJECTプロジェクトのステップ
※本プロジェクトで開発されたWebシステム(出典:ワイヤレスゲート)
生駒市とワイヤレスゲート社の協議により、ワイヤレスゲート社が二次元バーコードを利用した入退室管理システム等をローコード開発。2021年12月より、利用者参加型の実証実験を行いました。
①2021年7月:関係者が集いキックオフミーティングを開催
2021年5月、ワイヤレスゲート社は、官民共創マッチングプラットフォーム「逆プロポ」を通じて、アイデアソン形式で企業の強みを生かす案を自治体から募集しました。多くの自治体からアイデアが寄せられた中、生駒市の「子育て支援事業における事務業務をDXによって解決するアイデア」を採択。プロジェクトを形にするためのキックオフミーティングが、プラットフォームを運営する企業がファシリテーターとなり、開催されました。
②生駒市とワイヤレスゲートによる意見交換およびWebシステムの開発
生駒市の担当職員とワイヤレスゲート社による意見交換が重ねられ、子育て支援総合センターの現場の課題やシステム要件などが共有されました。住民の個人情報等を取り扱う業務のDXのため、ワイヤレスゲート社は閉域ネットワーク(インターネットに接続しない環境)を採用。また、機能追加等が必要となった際に現場の職員自身が実装できるよう、ローコードでのWebシステム開発を行いました。
③2021年12月:地域子育て支援拠点「みっきランド」DX化の実証実験を開始
子育て支援総合センター「みっきランド」利用者に向けた本プロジェクトの周知活動を経て、実証実験を開始。約230名の利用者がWebシステムによる入退室を体験しました。同時に現場の職員は、Webデータベース機能の活用による記録業務を体験しました。
④2022年1月:実証実験終了、事後アンケートによるフィードバック
2022年1月20日に実証実験が終了。その後のアンケートやヒアリングにて、利用者と職員の双方からWebシステムに対する「前向きな改善案」が集まりました。
TO BE CONTINUED本プロジェクトの成果にフォーカスした記事もご覧ください
生駒市と株式会社ワイヤレスゲートが行った官民共創のプロセスをご紹介しました。
「本来あるべき理想の姿と現状のギャップ」というテーマを軸に、協議を重ねながら進めた本プロジェクト。
子育て支援センターの業務のDXからは、どのような成果が生まれたのでしょうか?実証実験の結果にフォーカスした記事もぜひご覧ください。
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